ファーストペンギンの話

7月からJBACの事務局として勤務してきているアイスクウェアネクストの福田高志と申します。

 

1)私は、いままでの仕事の中で、日本の国内での青果物販売と、海外から輸入する貿易取引、輸出する取引を経験してまいりました。昭和50年からですので42年前になりますが、その間にはファミリーレストランは昭和48年、コンビニエンスストアは昭和52年に誕生し、成長してきた産業です。こうした新しい消費構造にマッチした新しい業態が生まれてきたわけです。農業側でもこうした新しい構造に対応でき業態が求められているのですが、生産者が伸びていけるビジネスの在り方をまだ探っている状態です。

 

2)青果物の流通形態で作られた卸売市場の売上金額数量の現状は、大きく変化しております。これは生鮮青果物の消費数量が全体として長期にわたって減少しただけでなく、地方の卸売市場の取扱数量が全体の減少幅より落ち込んでおり、むしろ地方の取扱減で機能の喪失の方が深刻な問題のようです。

 

3)JBACも新しい農業法人の事業協同組合として発足しましたが、ブランドビジネスとしての契約取引の推進という基本方針が、なかなかスムースに動かないで苦労が続いています。朝ドラの中で有名になった「1st(ファースト)ペンギン」の話は、未知の海へ飛び込んで開拓をする勇気のある  「1stペンギン」をたたえるたとえ話でしたし、群れの中でこうした役割を果たすペンギンが現れることを人間に当てはめてかんがえています。でも実際の動物観察をしている科学者から見ると、自発的な「1stペンギン」はいなくて、興味を持ったあるいは食欲の旺盛なペンギンたちが押し合っていく中で、たまたまその端にいたペンギンが押し出されて海に出てしまうのが本当のようです。

 

4)チャンスはヤッサもっさしている中での出来事であり、必ずしも準備ができていない中で巡ってくるのかもしれません。取引開拓もこうしたチャンス(あるいはピンチも)をどのようにとらえて対応するのか、環境変化への適応ができるかということなのでしょうか。

これからも流通や貿易の観点から、つぶやきを載せていきますのでよろしくお付き合いください。

福田